第33回健康講座「健康づくりのための運動指針2006」について
平成18年10月2日(月)、4日(水)
健康づくりのために必要なことにはどんなことがあるでしょうか。私は次の4点が大切だと思います。
今日お話しするのはこの中でも特に、運動についてです。運動といっても、トレーニングウエアを着て、ジムで汗を流すことばかりが運動ではありません。日常生活の中で、買い物に行くために歩く、庭の掃除をする、仕事で荷物を運ぶ、など身体を動かすことすべてが、健康づくりのための運動につながります。今回紹介する「健康づくりのための運動指針2006」は厚生労働省が今年作成したもので、運動不足になりがちな現代人のために、日常生活の中の身体活動も含めて身体を動かして、健康維持に役立ててもらおうという主旨で作られました。詳しいことは、こちらのホームページが詳しいのでご覧下さい(pdfファイルの冊子がダウンロードできますのでそれをぜひご参照下さい)。
運動とは
このように、日常生活の中で、積極的に行っている運動ばかりでなく、常に行っている運動もたくさんあります。そして、それらには、運動強度として、強いものも弱いものもあります。
運動強度の単位は「メッツ」で表します。
メッツ(強さの単位):
そして、運動量の単位は「個」で表します。ここが、この「健康作りのための運動指針2006」の新しい試みです。
個(運動量の単位)
このように、軽い運動強度でも長く行うことで運動量としては多くの運動を行ったといえます。
メッツ | 運動 | 生活活動 |
---|---|---|
3.0 | 自転車エルゴメータ、ボーリング | 普通歩行、室内の掃除 |
4.0 | 速歩、水中体操 | 速歩、自転車、高齢者や障害者の介護、雪下ろし |
5.0 | ソフトボール、かなり速歩 | 子供と遊ぶ、動物の世話(歩く、走る、活発に) |
6.0 | ジャズダンス、バスケットボール | 家具、家財道具の移動 |
8.0 | サイクリング、ランニング | 農作業、 |
10.0 | 速いランニング、ラグビー |
ではどのくらいの運動量を行うとよいのでしょうか?
運動量の目標
運動を始める前に、まず、現状の評価をしてみましょう
現状の評価
身体活動量の評価
まず、現在の身体活動量を評価してみましょう。次のような表に、自分の身体活動量を記入してみましょう。
活動内容 | 運動(個) | 生活活動(個) | 合計 | |
---|---|---|---|---|
月 |
個
|
個
|
個
|
|
火 |
個
|
個
|
個
|
|
水 |
個
|
個
|
個
|
|
木 |
個
|
個
|
個
|
|
金 |
個
|
個
|
個
|
|
土 |
個
|
個
|
個
|
|
日 |
個
|
個
|
個
|
|
合計 |
個
|
個
|
個
|
次は、持久力の評価です。
20歳代 | 30歳代 | 40歳代 | 50歳代 | 60歳代 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
男性 | 3分間の歩行距離(m) |
375
|
360
|
360
|
345
|
345
|
女性 | 3分間の歩行距離(m) |
345
|
345
|
330
|
315
|
300
|
次は、筋力の評価です。
椅子の座り立ちを10回行い、時間を測定しましょう。
測定した時間(秒)の結果が、あなたの性、年代に対応する下表(「健康づくりのための運津指針2006」冊子14ページより)の「普通」または「速い」に該当する場合は、あなたの現在の筋力は、生活習慣病予防のために目標となる筋力にほぼ達しています
年齢 | 男性 | 女性 | ||||
速い | 普通 | 遅い | 速い | 普通 | 遅い | |
20~39 | 6秒以下 | 7~9秒 | 10秒以上 | 7秒以下 | 8~9秒 | 10秒以上 |
40~49 | 7秒以下 | 8~10秒 | 11秒以上 | 7秒以下 | 8~10秒 | 11秒以上 |
50~59 | 7秒以下 | 8~12秒 | 13秒以上 | 7秒以下 | 8~12秒 | 13秒以上 |
60~69 | 8秒以下 | 9~13秒 | 14秒以上 | 8秒以下 | 9~16秒 | 17秒以上 |
70~ | 9秒以下 | 10~17秒 | 18秒以上 | 10秒以下 | 11~20秒 | 21秒以上 |
目標設定をしましょう
この2つは「健康づくりのための運動指針2006」に示されている標語です。皆さんも、ご自分の身体活動にあった目標をたてましょう。たとえば
持久力を向上させるために
運動量の目安
筋力を向上させるためには(「健康づくりのための運動指針2006」冊子16〜18ページ参照)
スクワット
ヒップエクステンション
腕立て伏せ
運動量の目安これらの運動をどのくらい行えばよいかというと
目標達成のためのポイント
運動量を増やすためのポイント
けがの予防のために(「健康づくりのための運動指針2006」冊子30〜31ページ参照)
まとめ
<参考文献>