3.膠原病の原因

Q:自分は膠原病(結節性動脈周囲炎)だが、娘もなるのか? 予防策はあるのか?

A:病気には明らかに遺伝する病気もあり、また遺伝しない病気もあります。また、その中間として、体質を受け継ぐというような病気があります。例えば親戚にガンが多いとか、高血圧が多いとか、ということがあります。膠原病にもそのような傾向があります。ですから遺伝性の疾患ではありませんが、ガンの体質(というものがあるかどうか現代の医学でもまだ明らかではありませんが)と同じ程度には体質を受け継ぐ可能性はあります。というのは膠原病の患者さんの家系を調べてみると、同じ膠原病や、ほかの膠原病を有する人がいる場合がしばしば見られるということや、双子(一卵性双生児)で一方の児が膠原病の場合、他方の児も膠原病である率が一般の膠原病発生率より高いという事実があるからです。ですから娘もなるのかという質問には、なる可能性が非常に高いとはいえないが、家族に膠原病の人がいない場合に比べると確率は少し高いという答えになるかと思います。症状のない時期でも血液検査に異常が出ている場合もありますので、一度検査を受けておかれるのもよいでしょう。検査で異常がなければあまり心配しすぎない方がよいでしょう。予防策として確実なものはありませんが、膠原病の患者さんが、病気が悪化しないように気をつけるべきこと、すなわち、過労をさける、ストレスをさける、風邪をこじらせないようにする、栄養のバランスに気をつける、などを実践することは大切なことでしょう。