胃がんABCD検診について

平成24年から市の各種がん検診に胃がんABCD検診が加わりました。正しくは、「胃がんリスク検診(ABCD検診)」といいます。5歳刻みで受診対象者が決まっています。対象になっているかどうかはお問い合わせ下さい。

バリウムや内視鏡を使って胃を直接観察する検診ではなく、胃がんになりやすい要素を持っているか、を検査するものです。
胃がんになりやすいのは、萎縮性胃炎がある場合と、ヘリコバクターピロリという菌に感染している場合があります。萎縮性胃炎があるかどうかは内視鏡検査で確認するのですが、血液中のペプシノゲンという物質の量でも推測することができます。ヘリコバクターピロリ菌に感染しているかどうかは血液中の菌に対する抗体の有無で確認します。

それらを検査すると、以下のような4つのパターンに分かれます。

  ピロリ菌陰性  ピロリ菌陽性
 ペプシノーゲン陰性  A群  B群
ペプシノーゲン陽性  D群  C群

1年後に胃がんが発生する頻度は
A群ではほぼ0%
B群では1000人に一人
C群では400人に一人
D群では80人に一人
といわれています。

そこで、このABCD検診ではB群、C群、D群と判定された人を胃がんのリスクが高い、もしくはすでに胃がんになっているかもしれない人、として精密検査(内視鏡検査)を受けるよう勧めます。

実際、ABCD検診後の精密検査で胃がんが見つかる頻度は
A群では0%
B群では0.15〜0.17%
C群、D群では1.89〜2.38%
といわれています。

ですから、この「検診」で胃がんが見つかる、というものではありませんが、胃がんになりやすいかどうかがわかり、さらなる精密検査が必要かどうかがわかる、というものです。

また、この検診は以下に該当する方は検査結果に異常が出るため受診できません。。

また、これは検診ですから、食道、胃、十二指腸疾患で治療中の方や、胃や十二指腸の疾患が疑われる症状のある人は対象となりません。

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