2013-2014シーズンのインフルエンザワクチンの有効性
CDC(米国疾病対策センター)が今シーズンのインフルエンザワクチンの有効性について発表しました。2月20日にCDCはシーズン途中のワクチン有効性を発表しました。5か所の研究機関で集まった784例のインフルエンザ症例と、1535例の非インフルエンザ症例を対象に検討しています。インフルエンザ陽性だったケースのうち、B型は6例、2009年に出現したA型(H1N1)は743例、その他のA型は36例とH1N1のA型が圧倒的に多いという傾向が見られています。この点は日本ではB型が多く流行しており、日米の流行状況には異なるところがあります。
この発表によると、全年齢層で、今シーズンのインフルエンザワクチンの有効性は、61%ということです。
この「有効性」の意味は、インフルエンザで病院に行くというリスクがワクチンを受けることによって61%減ったという意味だそうです。
特に、A型インフルエンザ(H1N1)に対する有効性は62%だったそうです。そして、65歳以上については52%、65歳以上のH1N1に対する有効性は53%だったそうです。
この「有効性61%」という数字をみると、100%じゃないのか、とがっかりする方もいることでしょう。この数値は、受けずにかかってしまった人がもし受けていれば、61%はかからずにすんだ、という意味ですから、公衆衛生学的には大変大きな数字ということになります。
CDCの発表の中でも今からでもワクチンを受けた方がよいと勧めています。日本でも流行のピークは過ぎたと報道されていますが、まだまだ流行は続いています。