学校保健委員会 2013213日(水)

今回も保健委員の生徒さんたちは生活習慣病についてまとめてくれました。養護の先生の指導のもと、自分たちの生活習慣を振り返り、何を改善すれば将来生活習慣病にならなくてすむか考えたようです。睡眠時間をとる、野菜を食べる、運動をする、ゲームの時間を減らす、などの声が上がりました。小学生のうちにそういうことに取り組んで、将来の病気を予防しようという取り組みはよいことだと思いました。

考えてみると、私たちよりさらに上の世代の方たちにとっては、小学校の時に運動不足になるとか、ゲームばかりしているとか、お菓子をたくさん食べるとか、遅くまで起きている、なんていうことは考えられなかったことかもしれません。今、生活習慣病が問題となっている世代は、昭和生まれの方たちです。つまり、生活習慣病の要因である運動不足や食生活の変化が大人になってから身に降りかかってきた世代です。そういう生活がすでに子供の時から身についてしまっている今の小学生が大人になった頃には生活習慣病はどれほど増えるのだろうと考えると、ちょっと心配になります。今回こういうことに気づいてくれたことがいい方向に働くことを願っています。

 

発表のあと、生徒さんたちから質問がありました。

Q:睡眠時間はどのくらいとったらいいですか
A:大人の場合、一日7時間、もしくは週50時間といわれています。小学生でしたら、成長期ですから、8時間以上、できれば9時間くらい寝るのがいいです。
Q:休養の目安は?
A:次の日まで疲れが残るのはよくありません。朝起きて、顔を洗った後、元気が出てこないようだったら、休養が足りない、少し休んだ方がいい、という信号だと思って下さい。
Q:一日何カロリーくらいとったらいいですか?
A:体格と活動度にもよりますが、成長期ですから16002500カロリーくらいでしょう。ただし、毎回の食事に、蛋白源(肉、魚、大豆製品など)と野菜と主食(ご飯、パン、麺類)の3要素が含まれるようにとることと、夜は脂肪分を少なくするのがポイントです。

 

私からのミニ講話として、バレンタインデーの前日ということで、「チョコレートは体にいい?」という話をしました。スライドを使ってお話ししました。

 

チョコレートがいいらしい、という一つのデータとして、New England Journal of Medicine 誌に昨年発表されたデータを示しました。国民一人当たりの年間チョコレート消費量と、その国の人口1000万人あたりのノーベル賞受賞者数の関係を調べ、正の相関があった、というものです。

しかし、これはチョコレートを食べればノーベル賞受賞者が増える、というものではありません。あくまでも相関関係であって、因果関係ではない、ということを理解して欲しいと思います。しかし、様々なデータから、チョコレートは心血管系疾患の予防、認知機能の保持などとも相関があるようです。

では、チョコレートの何がいいのかというと、カカオポリフェノールや、不飽和脂肪酸、食物繊維などがいいのだろうと考えられています。

しかし、チョコレートのカロリーはバターやマーガリンの3分の2位はあり、かなり高カロリーです。板チョコ一列分くらいをとるのが適量ではないでしょうか。

ということで、義理チョコ、本命チョコも、量はチョコッとでいい、というお話でした。

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