動物からうつる病気について
ふじみ野市立福岡小学校、学校保健委員会(平成17年11月30日)より
今回、保健委員の皆さんは、「身近な動物や昆虫からうつる病気」について、とてもよく勉強されました。皆さんが疑問に思ったことがあるとしたら、その一つは、次のようなことではないでしょうか。
その点と、今話題のトリインフルエンザについて、そして、からだを感染症から守る免疫について補足したいと思います。
ヒトに病気を起こす病原体の、動物に対する影響には二通りあります。
の二つです。
その違いは、その病原体が、ヒトや動物のからだの中で増殖するかどうか、が関係しています。病原体にとっても、住みやすい環境と住みにくい環境とがあるのです。
(1)動物にとっても,ヒトにとっても病原体となる場合
(2)動物にとってはただの雑菌でも、ヒトにとっては病原体となる場合
*(1)の場合も、(2)の場合も、動物のからだにある病原体は、ヒトに感染します。
ここで一つ注意したいのは、発病と、感染の違いについてです
ところで、今話題の、トリインフルエンザと新型インフルエンザについて考えてみましょう
じつは、ここ数年の間にウイルスが少しずつ性質を変えているのです。
数年前までの状況
現在の状況
これから起こると予想されている状況
心配なことは、トリインフルエンザウイルスは病原性が高いことです。同じインフルエンザウイルスといっても、病原性の高いものとそれほど高くないものがあります。トリインフルエンザウイルスに感染してしまった人たちの症状や経過を調べると、肺炎を起こしやすく、死亡率も高いことがわかっています。そのような高い病原性を持ったまま、ウイルスがヒトからヒトへ感染するようになると大変恐ろしい事態になると考えられているのです。
私たちが住んでいる世界は、無菌状態ではありませんから、私たちのからだは、常に病原体からの感染の危険にさらされています。私たちのからだには、病原体の感染を防ぎ、感染しても発病しないようにする仕組みがあります。それを免疫といいます。
免疫とは、
などです
そして、感染が起こらないようにするために、あるいは、感染しても発病しないようにするために、つまり、免疫力を高めるために必要なことは
以上が大切です。
そして、ペットなどの動物を飼うときは
インフルエンザに限らず、体調を崩しやすい時期です。よく遊び、よく学び、そしてよく休んで、体調を維持しましょう。