禁煙外来について

当院では、禁煙をしたいと考えている患者さんのお手伝いを致します。

タバコには、発がん性物質が含まれているばかりでなく、動脈硬化の原因ともなります。また、吸っている本人だけでなくタバコの煙が周囲の人に及ぼす影響もあることがわかってきています。禁煙はなかなかつらいものですが、ご自分の健康のため、家族のためにぜひやめたいと考えていらっしゃる方はご相談ください。

平成18年から、禁煙指導が保険適応となりました。厚生省の勧める方法にのっとり禁煙指導を行う場合、保険がきくようになりました。当院は平成18年8月1日より、施設基準などの申請手続きを行い、禁煙外来の認可を受けました。

外来へは、5回通院していただき、12週のコースとなっています。

外来では、禁煙の意志を確認し、タバコ(ニコチン)の依存度を確認し、禁煙に伴うニコチンの禁断症状などを確認しながら、皆さんの禁煙を支援していきます。

禁煙外来では、呼気一酸化炭素濃度を測定します。これはタバコの害を実感していただくのに役立ちます。非喫煙者では呼気一酸化炭素濃度は3~5ppmですが、喫煙者では30ppmを超えます。つまり、慢性的に軽い一酸化炭素中毒の状態とも言えるわけです。体によくないことがよくわかると思います。これを毎回測定します。禁煙がうまくいけば、この数値はすぐに下がってきます。

禁煙はどうして難しいのでしょう?  タバコには多くの化学物質が含まれるわけですが、特にニコチンがタバコをやめられなくなる主要な原因とされています。喫煙はニコチンによる薬物中毒とも言われるゆえんです。タバコをすうとストレス解消になるとか、気分転換になるとよく言われますが、実は、吸っていない間に体がニコチン切れになり、その禁断症状から開放されるためにタバコがほしくなるのです。タバコが気分転換に役立っているのではなく、喫煙習慣が、気分を悪くしたり、ストレスを感じる原因となっているのです。禁煙には、このニコチン中毒の禁断症状との戦いが伴います。どんなに意志の強い人でも、禁煙が難しいのはこのニコチンの薬物中毒があるからなのです。

ニコチンの禁断症状を和らげるために、禁煙補助薬があります。これはニコチンを補う薬です。ニコチンを補うというと体によくないような気がしますが、タバコに含まれるニコチン以外の有害物質はありませんから、タバコよりはましです。そして、禁煙に伴うニコチンの禁断症状を和らげてくれます。そして、時間をかけながら補うニコチンの量を減らしていきます。そうすることにより、ニコチンの禁断症状を軽くしながら禁煙を進めていくことができます。

貼り薬とガムがあります。張り薬は保険がききます。ガムは薬屋さんで買っていただくことになります。

このようにして禁煙を進めていきますが、大切なのは、禁煙を維持することです。禁煙が数ヶ月間続くと、「なんだ簡単にやめられるんだ」と思ってしまい、また吸ってしまうということがよくあるようです。禁煙が数ヶ月、あるいは何年か続いても、決してタバコには手を出さないことが大切です。喫煙習慣も、はじめは興味本位で吸った1本から始まったことを忘れないでください。

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