川越市保健所総合保健センター難病講演会
”膠原病と皮膚について”
2007年12月2日
本日の内容
- 膠原病とは
- 皮膚の構造と機能
- 膠原病に伴う代表的皮膚症状とその意義
- 膠原病と紛らわしい皮疹
- 患者さんが知っておくとよい皮膚症状
- 皮膚症状に対する治療・自己管理
膠原病とは
- 病変部の特徴として
- 細胞と細胞の間にある結合組織(膠原線維)に炎症による変化が起こる
- 共通の症状として
- 病気の原因として
- これらの特徴を有する疾患の総称=膠原病
- 膠原病に含まれる疾患:関節リウマチ、全身性エリテマトーデス(SLE)、強皮症、多発性筋炎、皮膚筋炎、シェーグレン症候群、混合性結合組織病、抗リン脂質抗体症候群、血管炎症候群など
皮膚の構造
- 面積は1.6m2、皮膚のみの重さは3kg弱、皮下組織も加えると約9kgで体重の14% (ちなみに血液は体重の8%)
皮膚の構造- 表皮
- 角化細胞
- 19日ごとに分裂、基底層から顆粒層までに26〜42日、角層通過に14日要する、基底細胞分裂時間を除くと40〜50日で細胞は入れ替わる
真皮
- 真皮結合組織の90%を膠原線維が占める
- 血管、リンパ管が張り巡らされ、皮膚に栄養を供給する
- 種々の免疫細胞も存在し、病原体が皮膚から体内に侵入するのを防ぐ
皮膚の働き
- 生命の維持に絶対不可欠の種々の機能を営む重要な臓器
- 対外保護作用(機械的外力、水分の侵入、体液の喪失、光線の防御など)
- 体温調節作用
- 知覚作用
- 発汗作用
膠原病における皮膚症状の意義
- 膠原病患者さんには皮膚症状のある患者さんもいれば、皮膚症状のない患者さんもいます。また、ある時期皮膚症状があっても、それが消える場合もあります。膠原病患者さんに皮膚症状が現れた場合の意義としては次の3点が挙げられます。
- 診断の手がかりとなる
- 特徴的な皮膚症状があることにより膠原病の診断の手がかりとなります。
- 全身症状の手がかりとなる
- 膠原病では肺病変などの内蔵病変を伴うことがありますが、皮膚症状がその存在の手がかりとなることがあります
- 病勢の手がかりとなる
- 皮膚病変の存在により膠原病の病気全体の状態を知る手がかりとなることがあります。
<代表的皮膚症状>
脱毛
- 強皮症、皮膚型ループスなどでは限局性の脱毛を生じることがあります。皮膚型ループスでは、脱毛の部分に紅斑が生じます。
- SLEや皮膚筋炎ではびまん性(広い範囲に及ぶ)の脱毛を生じることがあります。髪の毛自体も細く乾燥性で折れやすいけになります(ループスヘアと呼ばれます)。
- SLE自体がコントロールされてくると1〜2か月遅れて改善してきます。
円形脱毛
- 普通の円形脱毛がSLEの患者さんに生じることもあります。ストレスが関係することが多いとされています。
蝶形紅斑
- SLEの特徴とされる皮疹です。両側のほっぺたの部分から鼻根部にかかる部分に生じます。
- 日光の当たらない部分(眉毛の下、鼻の下、下口唇の下)にはできません。
- かゆみはなく、境界がはっきりしていることも特徴です。
ところで、「ほっぺたが赤い= 蝶形紅斑?= 全身性エリテマトーデス?」
といった誤解をされる方がいます。SLEの蝶形紅斑に似た発疹は実はたくさんあり、専門医でも判断に困ることもあります。いくつか紹介します。
蝶形紅斑とまぎらわしい皮疹
- 尋常性ざそう(にきび)
- これも若い女性に多い皮膚症状ですので心配される方がいますが、にきびは毛穴に一致して生じます。
- 接触性皮膚炎
- 通常かゆみが強いですし、原因物質の接触した部分にできます。
- 酒さ
- ほほを中心に顔全体に広がります。白目の部分も充血を生じます。温まったり、飲酒をすると特に目立つようになります。
- アトピー性皮膚炎
- 脂漏性湿疹
- 赤みはそれほど強くなく、表面の皮膚がポロポロはがれます。頭皮の部分にもできることが多く、その場合フケが多くなります。
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蝶形紅斑のような皮疹が出現したら、いつごろから出現したか、増悪させるような因子はあるか、飲み薬や塗り薬、化粧品などは使っていないか、体の他の部分に皮疹はあるかなどの情報が重要となります。
口内炎
- 慢性再発性アフタといわれる口内炎は、全人口の20%の人が持っているといわれています。「口内炎=膠原病」ではありません。
- SLEの口内炎の特徴は、口の中の上あごのところにできることがある点です。
- ベーチェット病では98〜100%の患者さんに口内炎が生じます。痛みが強く、多発する傾向があります。
- 膠原病患者さんで、免疫抑制剤やステロイドの大量療法を行うと感染症がおきやすくなり、口の中にカンジダというカビの一種がついてしまうことがあります。白い点状の変化として現れます。気づいたら主治医に報告してください。抗真菌剤で治療が可能です。
レイノー現象
- 寒冷刺激や精神的ストレスで手足の先の細い動脈が収縮してしまい血液が循環しなくなり、手足の先が白くなってしまう現象です。白くなった後、温めると紫色になり赤くなるのが特徴です。
- 強皮症(90%)やSLE(12%)、混合性結合組織病(99%)でよく認められます。
- これらの膠原病の初発症状として重要です。
- 強皮症の約半数の患者さんはレイノー現象が初発症状といわれています。
- 一方で、振動病(振動工具などを使う人に見られる指先の循環障害)や健常者でも認められます。レイノー現象自体は全人口の数%〜10%に認められるといわれています。女性に多いのも特徴です。
- レイノー現象だけ持っている人の中には膠原病の早期である人もいますので、厳重な経過観察が必要です。
光線過敏症
- 日光により誘発され、増悪する皮疹です。
- SLEの患者さんの57〜73%に見られます。
- 紫外線のUVB(直射日光に含まれる成分)だけでなく、UVA(ガラスを通過した日光、UVBはガラスを通りません)でも起こるといわれています。特に過敏な人では、蛍光灯やコピーの機械の光でも悪化するといわれています。
- SLEの場合、光線過敏症がなくても直射日光は避けた方がよいとされています
- 光線過敏型薬疹というものもあります。薬剤を服用しただけでは薬疹は出ませんが、その薬剤を服用して数時間〜2,3日、長い場合は2週間たって日光に当たると薬疹が出現するというものです。これは膠原病の患者さんにも、そのほかの人にも起こることがあります。
患者さんが知っておくとよい皮膚症状・・・こんな皮膚症状があったら主治医に報告を
- リウマトイド結節
- 腕、肘、膝、おしり、後頭部など皮下脂肪が薄く骨が触れるような部分にできることが多い硬いしこりです。初期には柔らかい時期もあります。
- 関節リウマチの患者さんの中でも関節破壊の強い例や内蔵病変を伴う例に多いといわれています。
- 大腿部(太もも)、でん部(おしり)の皮疹、皮膚潰瘍
- このような部分は通常の診察では見ない部分ですので患者さんからの報告が大切です。このような部分の皮膚潰瘍が皮膚筋炎の患者さんに生じた場合、皮膚潰瘍自体治りにくいですし、内蔵病変を伴うことが多いとされています。
- 薬疹
- 薬疹にはいろいろな現れ方があります。固定薬疹といって常に同じところ(皮膚と粘膜の境界部が多いといわれています)に生じるものや、全身に現れるものまで様々です。膠原病の中でもシェーグレン症候群の患者さんでは、薬剤アレルギーが多いといわれています。どの薬でも起こりえますが、投与されて間もない時期に生じることが多いので、薬が変わったり、新しい薬が追加されたときなどに皮膚症状が出現した場合は早めに主治医に相談してください。
- 帯状庖疹
- ウイルスによって起こる水疱で、体の片側に、神経に沿って出現します。ビリビリした痛みを伴います。免疫抑制剤の投与などで出現することがありますので、そのような薬剤を服用中の方でそのような症状があったら早めに報告してください。抗ウイスル薬で治療できます。
皮膚症状の治療、自己管理
- レイノー現象
- 指先を冷やさないこと、冷えたらすぐ温めること
- 炊事、洗濯などの水仕事はお湯で
- 冬季には常に手足を温かく
- 外出時は手袋、厚手の靴下、マフラーなどを
- ヒーター内蔵の手袋もある、使い捨てカイロを手袋の中に入れておく
- 冷蔵庫内に手を入れるときも手袋を
- 夏場はクーラーのかけすぎに注意
- たばこはやめましょう
- 精神的緊張を避ける、リラックスを
- アルコールは血管を拡張させ、リラックスさせるので適量は可
- レイノーが出たときのために使い捨てカイロを持ち歩く
- 光線過敏症
- 直射日光は極力避ける
- ガラスを通した日光(UVA)もできるだけ避ける
- SLEの患者さんでは、光線過敏症があってもなくても直射日光を避けることが大切です。
- SLE以外の膠原病や関節リウマチの患者さんもすべて日光を避けなければいけないというわけではありません。光線過敏症のある患者さんを対象としたものです。
- 屋外のレジャー、スキー、雪山、夏山、海辺などは要注意
- 炎天下の遊園地、運動会など
- 直射日光の防御策としては、つばの広い帽子をかぶり、長袖の服を着て、ズボンを履くことなどが簡単で効果的な方法として勧めらています。
- 車の窓や家の窓に紫外線予防フィルムを張ることも必要です
- 平均的な患者さんでは日中特に防御をしなくても数ブロック(家の周りや買い物に出かける程度の距離)出歩くことでは病態に影響はないといわれています(Sintheimer RD, et al. Du Bois'Lupus Erythematosus 5th edn p1103)。
- 日焼け止め(サンスクリーン)を用いる
- SPF、PAの高いもの
- SPFはUVBを防ぐ効果を示した数値。数値が大きいほどUVBを遮断する効果が高い。SPF50とは、日焼け止めを塗らないときと同じ日焼けをするのに、それを塗っていると50倍時間がかかるという意味。
- PAはUVAを遮断する効果を表したもので、+、++、+++などで表され、+が多いほど遮断効果が大きい。
- SPFやPAは1cm2あたり2mgの日焼け止めを塗ったときの効果を表しています。
- ちょっと測ってみましたが、だいたい茶さじ一杯の日焼け止めを30cmx30cmの広さに塗るのに相当します
- 日差しの強い時間は要注意ということですが、日差しの強さをどう判断するかが難しいと思いますが、「地面に映った自分の影が自分の身長より長いときは外出しても危険性は低い」といわれています(Sontheimer RD, Lahita'sSystemic Lupus Erythmatosus 3rd ed p644)。
- サンスクリーン(日焼け止め)を塗る時の注意
- 日焼け止めクリームは外出30分前には塗っておき、汗をかいたり水にぬれたときは2時間ごとに塗りなおすことも必要です
- 多くの患者さんは化粧品メーカーが勧める使い方よりかなり薄く塗っていたために、表示されているSPFの効果が得られないという報告もあります。
- 塗りそこねの多い領域として後頸部、頸部側面、こめかみ、耳などが指摘されています(Br J Dermatol 1999, 140, 255-258)。塗りそこねのないように塗るようにしましょう。
- 皮膚潰瘍
- 禁煙(血管を収縮させてしまうから)
- 局所の保温に努める
- 感染を防ぐ
- 足浴、洗浄(水道水でもよい)
- 小さな皮膚潰瘍の場合、バンドエイドのようなばんそうこうはこまめに貼りかえた方がよい
- 十分な暖房、手袋、靴下
- 圧迫、機械刺激を避ける
- 傷を作らないように
- 炊事、針仕事で傷を作らないように
- 手あれ、ひび割れから細菌感染が起こることもある
- 関節拘縮(関節が伸びなくなってしまったとき)がある場合は、パットで保護を
<まとめ>
<質疑応答>
- 多発性筋炎になってから、膝から下のこわばり感(ごわごわ感)があり、歩行時違和感がある
- 多発性筋炎は、筋肉に炎症が起こり、筋肉の細胞が障害を受ける病気です。筋肉の細胞から出てくるCPKという物質が血液中で測定され、その数値の高さが筋肉の障害の範囲に相当します。治療によってCPKは下がってきますので、治療経過の目安にCPKの値が使われます。CPKが下がり、正常値になってくるとひと安心ですが、筋肉の回復はまだです。ですから、違和感はかなり残ります。CPKが下がって落ち着いた状態が続いているようでしたら、徐々にリハビリを始めていきましょう。
- 脂漏性皮膚のケア
- 脂漏性湿疹というのは毛穴に丘疹ができ、落屑(フケのように皮膚がかさかさとはがれること)が起こることが特徴です。特に膠原病に合併するものというわけではありません。皮膚の脂分の分泌に異常があるとか、真菌(カビの一種)の感染が関係するなどと言われています。治療は、ステロイドの外用薬、抗真菌剤の外用薬などが使われます。日常生活では、洗髪洗顔をこまめにすることと、食事の脂分やカロリーを控えめにすることが大切です。
- 抗セントロメア抗体が16年間高いままだが、どうしたら下がるか
- 膠原病患者さんの血液中には様々な”自己抗体”が検出されることが特徴です。自己抗体には多くの種類があります。検出される自己抗体の種類によって病像がある程度予測出来るものもあります。抗セントロメア抗体は、強皮症の中でも皮膚効果が限局し、内臓病変を伴わないタイプの患者さんに認められることが多いとされています。また、自己抗体は、病気の状態とへ移行して上下するものと、あまり変動しないものとがあります。抗Sm抗体や抗DNA抗体は病気の状態によって変動しますが、その他の自己抗体はあまり変動しません。ですから、抗セントロメア抗体が下がらない、ということは病気がよくなっていないということを意味する訳ではありませんから、下がらなくてもあまりきになさらないで下さい。また、たとえば血液中のコレステロールが高いと血管にコレステロールがくっついて動脈硬化を起こす、というように、抗セントロメア抗体が高いためにそれが蓄積されて何かが起こるということもありません。
- 乾癬の治療について。リウマチの治療薬が効くと効いたが・・・
- 乾癬というのは、皮膚の角化の異常と炎症を特徴とする疾患です。治療にはシクロスポリンやメトトレキサートといった、関節リウマチの治療にも使われる薬が使われることもあります。これらの薬は効果もありますが、使う上での制限や副作用がありますので、主治医の先生によくお聞きになってみて下さい。
- 日焼け止めを苔癬の部分に塗ってもよいか
- 苔癬というのは、表皮細胞に対する免疫反応によって小さな丘疹が多発する疾患です。日焼け止めには紫外線散乱剤として二酸化チタン、タルク、カオリン、酸化亜鉛、ベントナイトなどが含まれますので、炎症が起きている部分に塗るのはあまりお勧め出来ません。皮膚科の先生によく確認して下さい。
- 薬を飲むようになってから一ヶ所だけ鎖骨の部分に赤みのある盛り上がりが出現
- 薬を始めてからということですから、薬疹という可能性もあるかもしれません。このように一か所にできる固定薬疹は皮膚と粘膜の境にできることが多いのですが、それ以外のところにはできない訳ではありません。また、ステロイドや免疫抑制剤を使ってからだとすると真菌感染の可能性も否定できません。皮膚科で検査を受けるのがよいでしょう。
- 毛孔性苔癬とSLEの関係、治療法
- 毛孔性苔癬は毛穴に丘疹ができる疾患で、アトピーや肥満との関連も指摘されています。SLEとは直接の関係はありませんが、ステロイドとの関係はあるかもしれません。尿素軟膏は使っていらっしゃるということですが、ほかにはワセリン、ビタミンA軟膏などが効果があるようです。根気よく治していきましょう。
- 副作用のニキビの治療
- ステロイドの副作用にニキビがあります。皮脂腺の機能が亢進し、そこに細菌感染が加わることで現れるようになります。睡眠をとることやストレスを減らすことも大事といわれています。化粧品でもよくないものもあるようですから皮膚科の先生によく確認してみて下さい。また、食事の面でも、チョコレート、落花生、クリーム、コーヒー、ココア、豚肉、餅、クルミなどは避けた方がよいといわれています。洗顔洗髪もこまめにして下さい。薬としては非ステロイドの軟膏や抗生物質の軟膏などが使われます。
- プレドニン服用中はパーマ・染毛・脱毛などはいけないのか
- パーマや染毛ではかなり強い化学薬品が使われますので、プレドニン内服中だからということではなく、SLEなどの患者さんは控えておいた方がよいでしょう。脱毛というのは、おそらくすね毛などの脱毛のことだと思いますが、毛穴からの細菌感染などが問題となる恐れがありますので、刺激の強いものは同じくあまりお勧めできません。
- 帯状疱疹後の神経痛がなかなか治らない、帯状疱疹には二度かかることがあるのか
- 帯状疱疹というのは、神経節に潜伏していたウイルスが活性化されて、抵抗力が弱ったときに出てくるといわれています。神経の走行に沿って水疱が現れ、強い神経痛が残ります。帯状疱疹に二度かかることはあるようです。帯状疱疹後神経痛の治療は、内科的治療だけでなく、ペインクリニックでブロック注射などもありますので、主治医の先生に相談してみて下さい。ちょっと時間がかかることはご理解下さい。
- 強皮症だが、肺の検査のサチュレーションが測れなくて、動脈から採血されたが、いい方法はないか
- サチュレーションというのは動脈の酸素濃度のことで、肺の働きを知るよい方法です。本来は動脈血を採取して測るのですが、指先にパルスオキシメーターという機械をあてるだけで数秒で測ることもできます。これは、指先の血管を流れている血液の酸化ヘモグロビンの色を検出して測定する原理になっています。ですから指先に血液がよく流れていないと測ることはできません。レイノー現象が出ているときや、強皮症の患者さんでは測定が難しい場合がよくあります。できるだけ指先を温めてから測定してみて下さい。それでも測れなければ、動脈血を採血して測るしかありません。動脈血採血は痛いですが、やむを得ないでしょう。また、そのような方は、静脈が出にくく、普通の採血も難しい場合が多いかと思います。普通の採血の場合も手をよく温めるとだいぶ違います。病院のトイレなどに温水の出る水道があったらそれでよく暖めて採血を受けるようにしてみて下さい。
- 1年前に関節リウマチと診断され、シオゾールの注射を受けていたが、最近病院をかえて検査し直してもらったら抗CCP抗体が陰性で、リウマチではないといわれたが大丈夫か
- 抗CCP抗体は最近保険で認められるようになった検査で、従来のリウマトイド因子より関節リウマチの検査として優れています。しかし、完全ではありませんので、抗CCP抗体が陰性なら絶対リウマチではないとは言い切れませんし、発症当時の症状を診ている訳ではありませんから、今の検査結果だけをもって関節リウマチではないとは言えません。しかし、現状でかなり落ち着いているようでしたら、確かに一度治療を中断して様子をみるのも一つの方法かもしれません。発症当時の症状も現在の主治医の先生によくお話しになった上で検討して頂いてはどうでしょうか。
<参考文献>
- 患者さん向け
- 改訂新版 膠原病を克服する、橋本博史著、保健同人社
- 膠原病の治し方、村島温子著、講談社
- 専門書
- 皮膚科学、上野賢一、大塚藤男著、金芳社
- 新・膠原病 皮膚から内臓へ、竹原和彦、桑名正隆、宮地良樹編、診断と治療社
- 診断と治療2007年9月号 診断と治療社
- ACR Slide Collection on the Rheumatic Diseases 3rd edition、米国リウマチ学会編
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