2011年ミス・ミシガンに選ばれた女性

2011年のミス・ミシガンに選ばれた女性、Elizabeth Wertenbergerさんを紹介します(といって、個人的な知り合いではありませんが)。実は彼女、13歳の時に若年性関節リウマチを発症し、当時、歩くこともままならないほどだったそうです。しかし、治療の甲斐あり18歳の時に寛解状態となり、22歳でミスアメリカに応募することを考えたという女性です。ミス・アメリカになって病気に悩む子供たちを元気にしたいという抱負を持っています。

ミスコンというと、単なる美人コンテストと思いがちですが、アメリカの場合は、その人の考えや、社会活動、面接、スピーチなどを通じて、長い審査期間を経て決定されるものなのです。優勝者には栄誉と奨学金が与えられます。2012年のミス・アメリカの最終選考は114日に行われ、ミス・アメリカが決まるのだそうです。

その結果の行方はさておき、彼女のことを少し紹介します。アメリカのArthritis Foundationのホームページ(こちら)を読んだ内容を要約します。

彼女の病気の予兆は、3歳頃からあったようです。そのころから体を痛がることが多く、しかし、原因ははっきりしませんでした。両親は、彼女にその痛みとうまくつきあって行くように教え、彼女もそのようにしてきたそうです。ダンスを習い、痛みのないときは活発な女の子だったようです。しかし、13歳の時に関節の痛みは全身に及ぶようになりました。このときになって血液検査でようやく若年性関節リウマチの診断がついたそうです。主治医からは、ダンスをしていたのはよかった、この病気は関節を動かすことは関節を守るのによいから、と言われたそうです。様々な治療の副作用のために腎臓の機能も障害されてしまい、メソトレキサートを中心とする治療により、寛解状態となった今も腎臓のことは気にかけながら生活しているそうです。

しかし、自分に与えられた命への感謝の気持ちを感じた彼女は活動を始めます。高齢者の施設でボランティアをやったり、自宅で認知症の高齢者にダンスを教えたりしていました。高齢者からは学ぶことがたくさんあったそうです。いろいろなところで自分の話をするなかで、病気に悩む子供たちが自分を必要としていると感じ、ミス・アメリカに応募することを考え、ミシガン州で見事に代表に選ばれたのです。

「若年性関節リウマチになって、日常のほんの些細なこともすべてに感謝するようになったわ。同じ境遇の子供たちには、病気を抱てしまったことはあなたたちを他にはない存在に変えることで、それは贈り物なのよ、と伝えたい」と語っています。

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