子供の肥満に注意

最近、子供の肥満、糖尿病、高脂血症が増えています。食事の欧米化、ファーストフード、スナック菓子などの影響が原因といわれていますが、運動不足も大きいようです。確かに今の子供は外で遊ばなくなったかもしれません。

こんな研究が発表されています。“子供のテレビを見る時間を減らすことで肥満が予防できるか”、というものです。(JAMA, アメリカ医師会雑誌2000年7月号)

その研究は、小学校3、4年生にテレビ、ビデオ、テレビゲ−ムを見る時間を減らすための授業を6ヶ月受けさせ、実際にテレビを見る時間を減らし、肥満度の変化を調べたものです。そのような授業を受けず、テレビを見る時間の減らなかった児童と比較しています。

この研究によると、そのような授業を受けることにより明らかにテレビを見る時間が減り、肥満度や、皮下脂肪の増え方が、そのような授業を受けなかった児童より少ないというものでした。

“テレビの見過ぎ”が子供の肥満に関係しており、その時間を減らすことが小児期の肥満を予防する効果があることを示したはじめての研究だそうです。

ところで、この“授業”とはどんな内容だったのでしょう?

まず、子供達に自分がどのくらいの時間テレビ、ビデオ、テレビゲームに時間を使ったかを記録させる。次に10日間テレビ、ビデオ、テレビゲームを使わないことに挑戦する。そして、テレビを見る時間を1週間に7時間に制限する。さらに、各家庭に、テレビ視聴時間をコントロールする機械を接続し、家族の誰が何時間視聴したかを記録する。

といったことを徹底して行ったということです。自分でどのくらいテレビ、ビデオ、テレビゲームに時間を費やしているかを知ることが一つの動機付けとなり、10日間の挑戦がさらに効果をあげたようです。

大人の場合も、禁煙、禁酒のヒントがこの辺にあるかもしれませんね。

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