温泉について

秋の行楽シーズンには温泉に出かける方も多いことでしょう。そこで、温泉の効果と温泉にはいるときの注意を紹介しましょう。

温泉の効果

@温度:温浴により血行がよくなり、筋肉、関節のこわばりがとれ、末梢血管の拡張により血圧は下がります。ただし、入浴中は最高血圧は上がるので高血圧の方は注意が必要です。

A水圧:浮力を受けて関節にかかる重量が減るため関節の負担が減ります。

B化学的作用:温泉に含まれる化学成分には様々な効果が期待できます。アルミニウム硫酸泉や酸性硫黄泉は慢性湿疹や水虫、乾癬、アトピー性皮膚炎に、ナトリウム炭酸水素塩泉は皮膚そう痒症や皮膚角化症に有効といわれています。また、炭酸泉や硫化水素泉に入ると、血管が拡張され、血液の循環がよくなり、同じ温度でも温泉浴の方が暖かく感じられます。

これらの効果を病気の治療のために利用するためには一定の療養期間(1週間〜4週間)が必要とされています。しかし、そんなに長く滞在しなくても温泉の効果は期待できます。科学的な証拠はありませんが、温泉の温熱効果だけでなく、温泉地の自然環境、宿泊施設での料理やサービス、などによりストレスの解消、心身のリラクゼーション効果が期待できます。

温泉にはいるときの注意 

温熱効果がありますので、熱のあるとき、高血圧、心不全、呼吸不全、腎不全、出血性疾患、高度の貧血、妊娠中(特に初期と末期)などの場合は注意が必要です。主治医に確認しましょう。

温泉の入浴法(けんこう田方“田方地方の温泉と温泉療法”斎藤幾久次郎先生より引用)

温泉の入浴回数は最初の2〜3日は1日1・2回とし、その後回数を増していき、一日3〜4回までとします。入浴時間は日本式に入って、はじめ10分くらいにし、慣れたら20分くらいとします。運動浴の場合は別として、一般には安静を守ります。酸性泉をの除いては、一般に身体に付着した温泉の成分を水で洗い流さないで下さい。また食事の直前、直後の入浴は避けた方がよいと思います。高齢者は水分の補給には十分注意して下さい。

ホームへ