柔らかい地面を走るのは足にとってよいことか

2011718日版のNew York Timesの記事がちょっと目に留まりました。ランニングをする人にとって柔らかい地面が本当によいのか、というものです。

確かに、アスファルトの上を走るより芝生の上を走った方が膝への負担が少なく、いいように思います。実際に、そのようにアドバイスされるケースもあるだろうと思います。しかし、実際には、柔らかい地面の方が膝への負担が少ない、とか、けがが少ない、といった確かなデータはないのだそうです。 そういったことを確かめるには、ある程度の人数を集めて、固い地面を走ってもらうグループと、柔らかい地面を走ってもらうグループに分けて、同じようなランニングを一定期間行ってもらい、けがの発生や、けがからの回復への効果への違いなどを比較してみる必要があります。その上で、どちらがよいか論じることになるわけですが、そのような研究はなされていない、というわけです。芝生の上を走るというのは気分はよいですが、走ってみるとわかりますが、目に見えない小さなでこぼこがあって足首の捻挫の原因となったりします。また、この記事の中に紹介されているように、固い地面に着地するときは、身体は自然に膝を曲げ、身体への衝撃を吸収しようとします。しかし、柔らかい地面に対しては着地時の足は固くなっており、関節への衝撃はかえって強くなっている可能性があるとぃうのです。また、柔らかい地面への着地には慣れが必要で、固い地面しか走っていない人が柔らかい地面で走ろうと思ったら、徐々にならしていく必要があるというのです。けがの予防という観点では、足にあったクッション性のよい靴を履いて、アスファルトの上を走る方がよい、ということです。

道路を走るのは、道が狭ければ危険ですし、交通量が多ければ排気ガスが多くて、かえって体に悪そうな気さえします。一方、朝早く、誰もいない野球場の芝生の上を走ったりするのは、気分がいいものです。また、芝生の上を走ると、足にはよけい負担がかかり、トレーニング効果はありそうです。芝生の上を走ったり、歩いたりするときは、かかとからしっかり着地することを意識した方がいいようです。ランニングだけでなくウォーキングにも共通することだと思います。けがの予防、気分、トレーニング効果などを勘案して、どこを走ったり、歩いたりするか考えるようにしたいものです。

Tweetシェア

ホームへ