夏場は特に食中毒に気をつけましょう

予防のコツは

新鮮な食品を購入する
冷蔵庫を過信しない(冷蔵庫内では菌は死にません。増えないだけです)
加熱調理する。(毒素型の食中毒である黄色ブドウ球菌、ボツリヌス菌では加熱しても毒素はなくならなりませんので注意)
まな板、ふきんなどの清潔にも留意する。
手洗いを励行する。

原因菌と汚染食品、症状の違いを述べましょう

原因菌 汚染食品 潜伏期間 症状
サルモネラ菌 卵、肉など 10〜72時間 発熱、粘血便、腹痛など
腸炎ビブリオ 海産の魚介類 5〜20時間 下痢、腹痛、発熱など

病原大腸菌

(O-157など)

牛乳、乳製品、サラダ、人から人など* 3〜4日 下痢、腹痛、血便など
黄色ブドウ球菌 化膿巣に触れた手で調理した食品など** 約3時間 嘔吐、下痢、腹痛など
ボツリヌス菌 真空パック製品、缶詰、いずしなど*** 10〜40時間 複視、発声障害、嚥下障害、呼吸障害など

*:O-157の感染源はまだ不明の点も多いのですが、ここに示したような食品や、プールなどの水、アップルジュースなどがあげられています。

**:黄色ブドウ球菌は皮膚の化膿巣に多く住み着きます。そのような傷のある手で調理をすると食品に黄色ブドウ球菌が混入し感染の原因となります

***:ボツリヌス菌は空気に触れないところで増えるのが特徴です。消化器症状より神経症状が中心で、早急な対応が必要です。

病原大腸菌O-157による食中毒の特徴

これは、この菌が、腸管内でベロ毒素という毒素を出すことによります。この毒素により血便がおこり、約5%の患者さんには溶血性尿毒症症候群という腎不全や血小板減少を来す合併症や、まれに脳症の合併がおこります。以下の症状があったらO-157の合併症の可能性があります。

溶血性尿毒症症候群では、顔色が悪い、血尿が出る、顔や手足がむくむなど。

脳症では激しい頭痛、意識障害、けいれん、しびれなど。

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