今シーズン(2002-2003)のインフルエンザ
毎年流行するインフルエンザ。今年も12月から2月が流行のシーズンと予想されています。インフルエンザ予防接種を受けるなど予防対策は万全でしょうか?
ところで、このインフルエンザウイルス、実はたくさんの型があるのです。毎年流行するのは何型か、流行前から予想し、その型のワクチンが生産されるのです。
まず、インフルエンザウイルスはA型とB型に分かれ、さらにA型ウイルスの表面には2種類のタンパク質HAとNAとがあり、HAはH1〜H15の15種類、NAはN1〜N9の9種類があり、この組み合わせでウイルスの型が異なるのです。
昨シーズン、日本では、A型H3N2が流行し、後半にはA型H1N1も流行しました。
今シーズンの予想もやはりA型H3N2とA型H1N1とされています。従って、ワクチンにはA型H3N2とA型H1N1とB型の3種類を含むワクチンが作られています。このワクチンをうって、体の中で抗体が作られて、流行したウイルスの型が合えばひと安心です。ワクチンは5ヶ月ほど有効といわれていますので、11月中にうっておけばよろしいでしょう。しかし、ワクチンをうっていても抗体が十分作られないと発病する危険性はありますし、97年に香港で発見された新型ウイルス(ニワトリからヒトに感染、A型H5N1)の出現のような予想外の事態が発生した場合などは決して安心はできません。
インフルエンザは感染しても十分な休息と栄養をとることにより、ほとんどの場合は治癒します。しかし体力が弱っていたり、休みをとらずに無理をしたりすると長引いたり、肺炎や、まれには脳炎などの合併症をおこします。
予防接種を含め、予防にまさるものはありません。体調を日頃から整え、外から帰ったら手を洗い、うがいを十分するようにしましょう。
うがいについてはこちらでも解説しています。