睡眠不足と日中の活動

睡眠不足が体によくないことはよく知られているところです。一般的には、平均睡眠時間が79時間より短い場合も、それより長い場合も、疾患罹患率、死亡率ともに高くなることが知られています。また、日中の活動にも影響することはよく経験するところです。しかし、意外なことに、これまで、睡眠時間と日中の活動との関連を調べた大規模な調査はなかったそうです。今回発表された論文(MMWR 2011年3月4日号、60(80); 233- 238)の研究は、米国で行われたもので、12の州で7万人以上の男女を対象に2005年〜2008年の間に集積されたデータを用いています。

睡眠時間については、”平均的にあなたは24時間のうち何時間眠っていますか?夜間だけでなく、昼寝も含めて実際に何時間眠っているかを考えてください”という質問を行って調べています。

これによると、ウィークデイの睡眠時間7時間未満の人は37.1%79時間の人は60.5%、9時間以上の人は2.4%でした。睡眠と関連する日中の活動に関しては、6項目について調査しました。その6項目とは、集中力、記憶力、趣味をする上での困難、運転や公共交通機関の利用、金銭の取り扱い、雇用とボランティア活動です。このうち、集中力の低下については、睡眠時間7時間未満の人では29.3%の人が感じており、79時間の人の19.4%を有意に上回りました。男性より女性の方が睡眠不足による問題を感じているケースが多かったそうです。その他、いびきや、日中意図せずに眠ってしまうケースも睡眠時間が短い方が多い傾向がありました。

 

睡眠不足は、様々な原因で起こりますが、以下のことに気をつけるだけで解決することが多いと言われています。

などです。睡眠薬に頼る前にまずこれらを実践してみましょう。当院のホームページでも扱ったことがありますので、こちらもどうぞ。

それらを実践しても睡眠が改善しない場合は、医師に相談すべきとされています。

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